
光触媒の外壁塗料には様々な効果があります。
1つが防汚効果で、光触媒の塗料は外壁を汚れにくくする効果を持っています。
常に外気にさらされている外壁は汚れやすいのですが、住人で掃除するのは難しく危険です。
防汚効果のある光触媒の塗料を塗ることで、汚れをつきにくくすることが可能です。
塗料を塗ると塗膜ができるのですが、光触媒の塗料で塗装した場合、塗膜は二酸化チタンという物質で覆われます。
二酸化チタンは紫外線を浴びると「活性酸素」を発生させるのですが、この活性酸素が排気ガスなどに含まれる大気汚染物質(窒素酸化物、硫黄酸化物)を分解する役割があるのです。
また、光触媒の塗料は空気中の水分を利用し、塗膜表面に水の膜をつくり汚れを浮かせる作用があります。
汚れが浮いた状態なので、雨や雪が降った場合、汚れが簡単に洗い流されて、美しい外壁を保つのです。
また、外壁にはカビや藻も付着しやすいのですが、活性酸素がカビや藻の付着と繁殖を防止する効果もあり、そのセルフクリーニング効果が評価されています。
光触媒の耐用年数は建物の立地条件などによっても異なりますが、一般的に20年くらい持続するといわれており、住まいの外壁でよく使われる外壁塗装は10~13年なので長寿命といえます。
光触媒はクリーニング効果のほか、空気の浄化作用も持ち合わせています。
例えば外壁150平方メートルに塗装した場合、空気の浄化作用で知られるポプラの木15本に相当する浄化機能が働く空間が作れるそうです。
芝のテニスコートに換算すれば、4面分の緑地と同等の空気浄化機能です。
さらに、乗用車約12台の排出量に相当するNOxまで除去するそうです。
クリーニング作用だけでも大きなメリットに感じられますが、光触媒は建物のみならず、周辺環境へも良い効果を期待させてくれる有益な外壁塗装となっているのです。
ただ、有益な存在なだけに反面注意点も気にしておくべきです。
例えば、一般的な外壁塗装より高価である点、雨水や太陽光があたる場所でなければクリーニング効果が発揮できない点、また職人の腕次第で、塗りむらが生じかねないといった部分です。
良い部分もあれば悪い部分もあるのが世の常ですが、光触媒に関しても例外ではありません。
両面しっかり把握した上で、有効に活用してみてください。