
家の外壁は視覚効果が大きく作用します。
色の中には全く同じ大きさのものでも違う大きさに見えるような視覚効果を持っているものもあります。
それが膨張色と呼ばれる色で、膨張色の代表ともいえる色が白です。
つまり、白系統の色を外壁に取り入れることで、家は本来の大きさよりももっと大きく見えるというわけです。
ただし、家の外壁に純白を用いてしまうと浮いてみえるうえ、汚れも目立ちやすいので、ベージュやアイボリーを選択する人が多いようです。
ベージュは比較的どんな街並みにもなじみやすく、サッシの色も選ばないため最も人気がある色です。
外国風の街並みなら白でも街並みに馴染みますので、少し性能をアップさせた塗料を用いれば白の外壁はおすすめです。
他にも、赤や黄色と言った暖色系の色は膨張色ですので、家を大きく見せてくれることでしょう。
ただ、原色になってしまうと目に痛く、街の景観を壊してしまいがちなので、パステルカラーや白の成分が多い淡い色合いのほうが無難です。
逆に、青や緑といった寒色系の色でもパステルカラーなら白が入るため小さく見えることはないでしょう。
ただし明度の低い色は家を大きく見せる効果こそないものの、スタイリッシュでモダンな印象になるメリットがあります。
両者のメリットを考えてどちらを優先させたいか選ぶと良いでしょう。
外壁の色を1色にするなら全体的に膨張色を使用したほうが大きな家に見せることができますが、ツートンカラーの配色を工夫することでも大きな家に見せることが可能となります。
上下で色を分ける場合、1階よりも2階の外壁を明るい色にすると、家を大きく見せる効果が得られます。
このとき、軒下も2階の色に統一させるとさらに良いでしょう。
2階が1階よりも明るいとどっしりした重厚感がある上、見上げた時に広がりを感じることができます。
また、縦に分けるツートンカラーの場合は、一面すべてを塗るのではなく、一本ラインを引くイメージで間隔を開けて塗装するのも良いでしょう。
縦方向のラインは家の高さを強調させ、縦に大きな家を演出することができます。
ただし、縦ラインをいくつも入れるとしましま柄に見えてしまうため、一面に留めておいたほうが無難です。
ツートンカラーにはベランダや出窓などの出っ張った部分のみ色を変えるという方法も多く取られています。
このようなツートンカラーは出っ張っている部分と平面との遠近感が強調され、立体感のある家に見せることができるでしょう。