外壁塗装工事を依頼した場合、塗装する前に高圧洗浄を行います。
塗装業者から提出してもらう見積書に「高圧洗浄」の記載があるはずなので、必ずチェックしてみてください。
高圧洗浄は専門の高圧洗浄機を使用し100~150kg/平方cm(塗装業者にもよります)の非常に強い圧力で水を噴射させ、長年外壁に付着した土やホコリなどの汚れやカビ・藻・コケ、古い塗膜などをキレイに洗い流す工程です。
女性でも洗顔で汚れを落とし、化粧水や乳液などで整えた後にファンデーションを塗るのが一般的で、ファンデーションが取れたからといって、汚れた顔にいきなりファンデーションを重ね塗りする人はほとんどいないのではないでしょうか。
外壁塗装も同じで外壁に溜まった汚れを高圧洗浄でスッキリ落とした後に、下地調整を行い、塗装する方が塗料もきれいに外壁に密着します。
塗料がキレイに塗れるだけでなく、塗料の持ちも良くなるため、家の耐久性アップにもつながるのです。
しかし、日本の外壁塗装で高圧洗浄機を使用するようになったのは1990年前後といわれており、それ以前は高圧洗浄機という物がありませんでした。
そのためサンドペーパー、ワイヤーブラシなどを使って汚れを取り除きながら塗装を行っていました。
そのため、長年塗装の仕事をしている職人さんの中には「高圧洗浄は必要ない」という人もいます。
しかし、昔ながらの方法では汚れがキレイに除去できない事もあるため、職人さんにお願いして高圧洗浄は行ってもらいましょう。
外壁の種類は様々あり、高圧洗浄する際は建材の種類によって気をつけるポイントも異なります。
近年、住いの外壁はサイディングが主流ですが材質によって洗浄方法が異なりますので、以下を参考にして外壁塗装業者に相談してください。
【サイディング】
●窒素系:高圧洗浄は5MPa以上の強い圧力だと塗膜面に傷を付けてしまう恐れがあります。
●金属系:高圧洗浄機も使用しないで下さい。
●木質系:水に弱いので高圧洗浄機は使用せず、専用の薬品を使って洗浄します。
【モルタル】
一昔前まで戸建住宅に多かったモルタル壁にも高圧洗浄を使用しますが、圧力が強すぎるとモルタルが削れてしまいます。
【コンクリート】
一時期、打ちっぱなしが流行したコンクリート外壁も汚れの除去に高圧洗浄を使用します。高圧洗浄で汚れが落ち切らなかった場合、さらに手洗い洗浄します。