
外壁塗装業者を探していると、時折オリジナル塗料を謳っている企業が見つかります。
特に大手のリフォーム会社やハウスメーカーは、有名な研究施設と共同開発したという触れ込みをしていたり、どんな塗料よりも優れていると自信満々に掲げていたりします。
しかし、よく考えてみてください。
もし本当にそのオリジナル塗料が優れているのなら、わざわざ人件費をかけて外壁塗装をするよりも塗料だけを販売していたほうが儲かるはずなのです。
実は、本当の意味でのオリジナル塗料は、今の外壁塗装業界においてはまず存在しません。
ほとんどがどこかで使用されている塗料に大げさな宣伝文句をつけてラベルを張り替えただけの塗料なのです。
しかも、その多くが水性のシリコン塗料であり、大手ブランドの名前を借りて実際の値段よりも高く売られているのです。
現在外壁塗装で最も一般的なのはシリコン塗料ですが、シリコン塗料にもたくさんの種類があります。
そしてその性能によって価格も変わってきます。
オリジナル塗料を謳わず、塗料をそのままの名称で紹介している外壁塗装業者なら、きちんと性能を比較した上で最適な塗料を選択することができるでしょう。
一方、オリジナル塗料を扱っている業者はオリジナル塗料を使用すれば手っ取り早く儲けられますから、オリジナル塗料を勧めてきます。
多くのオリジナル塗料である水性シリコン塗料は、優秀なシリコン塗料と比較すると半額程度まで価格が下がります。
つまり、例えば水性シリコン塗料が実質1缶3万5千円だったとしても、オリジナルのラベルに張り替えて5万円で売れば、優秀なシリコン塗料より安く、儲けが出るという寸法です。
オリジナル塗料をウリにしている業者には、主剤はどんな塗料かしっかりと確認しておきましょう。
さらに、主剤は良い塗料を使っていたとしても、付帯部にウレタンを使用するような業者は避けましょう。
シリコンよりもウレタンのほうが耐用年数は早く、シリコン塗料の耐用年数が来る前に塗り替えなければならなくなるのです。
どうしても大きな部分に目を遣ってしまいがちですが、雨樋や破風などの付帯部にどんな塗料を使っているかも見逃さないようにしてください。
外壁塗装で失敗しないためには、塗料についてもある程度の知識が必要です。
大手だから安心、と気を抜かずに、複数業者から意見を聞くなどして身を守りましょう。