
外壁塗装をしようとする時、見積書などの中にケレン作業という単語が目に入ることがあります。
このケレン作業とはいったいどのような作業なのでしょうか?
端的に言えば、ケレン作業というのは外壁塗装を行う表面の汚れやサビを落とし、塗装に入ることができるようにする準備作業のことです。
新築ではなく塗り替えの場合などは、既存の外壁にそのまま塗装を行った場合、塗装のはがれやムラにつながりやすいのです。
だから、外壁に付着しているホコリなどの汚れをしっかりキレイにする必要がありますし、内部からの腐食を防止するためにもサビを除去しなければならないのです。
また、新しい外壁材を使用する際にもこうしたケレン作業が行われることがあるでしょう。
想像してみるとわかりやすいのですが、ツルツルしすぎている板に塗料を塗ったとしても、すぐにはがれてしまいます。
そうならないように、あえて外壁の表面を加工して、塗料をしっかりと保持する。
そのような目的もケレン作業にはあるのでしょう。
そんな外壁塗装におけるケレン作業ですが、その内容によって複数段階に分かれています。
もっとも簡単でシンプルなものが4種で、最も難しく複雑なものが1種です。
では、それぞれどのような内容なのでしょうか。
まず最も簡単な4種からいうと、これは単純な洗浄です。
器具を使用して除去するサビなどもなく、表面に付着している汚れを、ホウキやホースの水などで洗浄するものです。
次に簡単なのが3種ケレンです。
これは、サビが表面上に認められるもののその範囲は小さく、手に持つ工具で除去が可能なものです。
洗浄だけとは違い若干手間がかかりますが、ヤスリなどを使用してサビを浮かせば済むことも多いでしょう。
そして2種ケレンにまでなるとより工程は複雑化していきます。
電動の工具や大型の器具などを使い、広範囲に及ぶ腐食や塗膜の劣化に対応します。
面積が大きい商業ビルなどの外壁塗装の際には使用されることがありますが、一般の個人宅ではあまりないケレン作業です。
1種ケレンはほとんど行われることがありません。
深刻に腐食や進んでいる場合はこの1種ケレンで対応できますが、新品の外壁に交換した方が安いくらいです。
外壁塗装はケレン作業もそうですが、日頃のメンテナンスも重要になります。
そもそも腐食をさせない物件管理を心がけていきたいものです。